【 百恵伝説 vol.4/オレンジ・ブロッサム・ブルース 】
このふたつ前のアルバム「17才のテーマ」あたりから
山口百恵の歌唱にはっきりとビブラートがつき始めたのだが、
そのビブラートが完成されるまでの過渡期に当たるこのアルバムは
ビブラートや声の若干の不安定さが、逆に思春期の心の揺らぎを効果的に伝える結果となっており
素人ながら「ゆれる百恵、青春の真ん中で … 」というアルバムのキャッチ・コピーは何と的を射た表現かと感心したものである。
その傾向が特に顕著にみられるのが「愁いノート」「嘆きのサブウェイ」「モノトーンの肖像画」といった作品群だが
中でもこの曲は17歳とは思えない歌唱力で歌の世界観を見事に表現している。
★オレンジ・ブロッサム・ブルース (作詞:阿木燿子/作曲:宇崎竜童/編曲:矢野立美/発売日:1976年12月5日)
※10thアルバム「パールカラーにゆれて」(オリコン最高位6位)に収録